クックパッドオフィスのここがすごい!
- 一度に30〜40人が作業しても大丈夫!社員さんが自由に料理を作れる「Shared Kitchin&Lounge」スペース
- お菓子だけじゃない!肉や魚、野菜まで無料のフリーフード&フリードリンク制度
- いつでも気分転換ができるフリースペースとコミュニケーションボックス
2014年9月に引っ越しされたばかりのクックパッドさんのオフィスにお邪魔してきました。それまで入居していた白金台のオフィスもオシャレでしたが、恵比寿ガーデンプレイスの新オフィスも、これまたすごかった!
クックパッドさんと言えば、日本最大の料理レシピサイト「クックパッド」を運営されています。192万品を超えるレシピが掲載されており、料理のレシピを調べたいときは、真っ先にクックパッドで調べている人も多いのではないでしょうか。
そんなクックパッドさんのオフィス…。
移転前のオフィスと同様、キッチンがオフィスの顔というのは聞いていたので、すごいんだろうと予想はしていたんです。予想はしてたんですが、やっぱりキッチンはすごかった…!
何よりすごかったのはクックパッドさんのオフィスコンセプトである「コミュニケーション」の工夫や、自社サービスをユーザー目線で疑似体験できる場が作られていたこと。キッチンにばかり目が行きがちですが、導線や配置を含めさまざまな工夫や思いがありました。今回はクックパッドさんのオフィス作りの工夫も含めて紹介できればと思います。
クックパッドさんのオフィスが入っているのは、恵比寿ガーデンプレイスの12階。恵比寿ガーデンプレイスと言えば、先日訪問させていただいた「コロプラさん」も入っているオフィスビルです。
こちらがエントランス。
右奥に見えるのは、社員さんが会社が仕入れる食材を使って自由に料理を作れる「Shared Kitchin&Lounge」スペース。左側が来客用のミーティングスペースになっています。エントランスはガラス張りになっており、「Shared Kitchin&Lounge」スペースが覗けるようになっています。
エントランスの待合室はこんな感じ。
ずっと座っていたくなる居心地の良さです。
まず、案内してもらったのは来客用のミーティングルーム。
こちらは、社員さんの間で人気で来客者からも好評という「掘りごたつ式の和室」。 床は畳で、落ち着いた雰囲気があり、日差しも心地良く、まるで旅館のような部屋でした!
テーブルの下を覗いてみると、PCのACアダプターが用意されていました。
こういったさり気ない配慮って、ほんとグッときますよね。
続いて案内いただいたのは、クックパッドさんで一番大きな会議室。
20人以上入っても大丈夫とのこと。
こちらは「Garden」スペース。ちょっとした打合せや待合いスペースとして活用できるようです。
続いて案内してもらったのは、先ほどチラっと覗いた「Shared Kitchin&Lounge」スペース。
ちょうどお昼時ということもあり、社員さんがランチを作っていました。
どんな料理を作っているのか覗きに行ってみると、おいしそうな料理が!
しかもなんか本格的です!
「さすがクックパッドの社員さん!」
と思ったら、キッチンカウンターにPCが置いてあり、クックパッドでレシピを見ながら料理を作っていました! よくよく周りを見渡してみると、他にもカウンターにPCやスマホを置いて料理をしている社員さんの姿が。 こういう形で自分たちのサービスを実際に使ってるのはすてきですね。
ここで気になるのが食材。
広報さんに「自分が使う食材は、社員さんが持ってきているんですか?」と聞いてみると、「食材は会社が用意しており、無料で自由に使えます」との回答が! クックパッドさんでは、食材をまかないとして自由に使って良い制度があるそうです。これは、自分で料理をすることで開発やサービスに生かせるうえに、ありものの食材で料理をすることで、ユーザーの生活を疑似体験できるから。食材は無駄が出ないように人事部ワークプレイスグループがしっかり管理して仕入れているそうです。また、「社員が一緒に料理を作り、一緒に食べることで、部やチームを超えたコミュニケーションを取りやすくする」ことも狙っていると説明してくれました。
最近、キッチンがあるオフィスは増えてきましたが、食材を無料で自由に使えて、料理をサービス開発やコミュニケーションに活用するのはクックパッドさんならではですね。
ちなみに、食材が入っている冷蔵庫はこんな感じです。
冷蔵庫を開けてみると、たくさんの食材が入っていました。
他にも、キッチンカウンターにさまざまな食材が用意してあります。
これらを自由に使って料理していいって、改めてすごい!
こちらは、「Shared Kitchin&Lounge」のラウンジスペース。
イスの他に、ソファも用意されていました。
「Shared Kitchin&Lounge」で僕が面白いなと思ったのが、クックパッドのロゴシールが貼られたカメラ。
このカメラで撮影した様子が、瞬時に社員さん全員が見ている社内ポータルに共有される設定になっており、誰でも自由に使って良いとのこと。
料理を作っている様子やイベントの様子などが随時アップされているそうで、社員間の交流にも役立っているそうです。
ということで、一緒にオフィスを案内してくれていた人事部ワークプレイスプロデューサーの梶尾さんと記念にツーショットを撮りました!
「Shared Kitchin&Lounge」スペースは以上です。
続いては、もう一つのキッチンスペース「Kitchin Studio」へ。
こちらが「Kitchin Studio」。「Kitchin Studio」は、広告コンテンツや動画コンテンツなどの撮影スペース。別途撮影専用のキッチンが用意されているのはさすがです。
「Shared Kitchin&Lounge」よりスペースは少し狭いですが、IHクッキングヒーターが複数用意されていたり、使いやすそうなスペースでした。
ちゃんと油をためるやつもついてました。これ、個人的にすごく大事。
冷蔵庫もこの通り!171cmの僕二人分くらいの横幅の広さです。
「Kitchin Studio」は二部屋用意されており、もう一つのスタジオに入ろうとしたら社員さんの姿が。
「みなさん集まって何してるんだろう」と、気になったので聞いてみると、そばをゆでてみんなで食べる準備をしているとのこと。クックパッドさんでは、社員さん同士がお互いを誘い合って朝ごはんやランチを食べる文化があるそうです。この「そば」の会では、最近入社した人たちを誘いながら、毎回いろんな部署の職種やポジションが違う社員さんが集まってそばを食べているそう。
「今からそばをゆでるんで一緒に食べませんか?」
と誘っていただきました!
遠慮なんてするわけもなく、全力でお言葉に甘えてさせてもらいました!
ゆで上がったそばの上に、それぞれが好きな具をのっけて食べるスタイルを取っているそう。
用意されているそばが本格的だなと思っていたら、メンバーのご実家がそば屋ということで、おそば屋さんから直送のそばが用意されていました!
こんな感じで、まずつゆを自分の好みの分だけ入れて、
好きな具を好きなだけのっけて、
自分だけのおそばを作ります。
めちゃくちゃおいしそうじゃないですか?
全員分のおそばが完成したので「いただきます」。
(おそばがおいしすぎて、しゃべるのを忘れてそばに夢中になっている様子)
全員食べ終わって一息ついたところで、せっかくいろんな部署の方が集まっているので、クックパッドさんの魅力について聞いてみました。
まず、今回のような「そば」以外にどんな集まりがあるのかを聞いてみると、「世界の朝ごはん」(クックパッドで働いている海外の方の、出身国のご飯を食べる)や、何十束の素麺(そうめん)と冷しゃぶをみんなで食べる「素麺フェス」 というイベントなど、さまざまな集まりがあることを教えてくれました。チームメンバーで集まることもあれば、仲の良い同僚や他部署の人を誘って集まることもあり、社員同士が声をかけて一緒にご飯を作っているそうです。また、特にテーマを決めなくても、ランチを中心にクックパッドのレシピを見ながら料理をしているのが日常の光景だそうです。個人的に、一般企業の「ランチ一緒に食べに行かない?」が、クックパッドさんでは「ランチ一緒に作って食べよう!」になっている印象を受けました。
また、正しく食べることで痩せることをテーマにした「クックパッド ダイエット」というサービスを担当する方の場合、週1回ぐらいのペースでチーム以外のいろんな部署の社員さんも誘いながら「ダイエットランチ」を開催しているとのこと。「サービスで実際に紹介しているダイエットメニューを楽しく料理しながら、自然にサービスに対するフィードバックが得られるうえ、自らがユーザー目線で料理をすることができるので、サービス作りにも役立っている」と話をしてくれました。
次に新しいオフィスの印象を聞いてみると、
「キッチンが1カ所になってみんながキッチンに集まってくるようになりました。キッチンのカウンタースペースも増えたので、作る人と食べる人の一体感が増えてコミュニケーションが取りやすくなったし、作ってる人同士の交流も増えた」といったコメントがありました。
また、人事部の方からは、
「採用の場面でも、応募を検討してくださっている方に、『まずはメンバーと一緒にご飯でも食べながら話をしましょう』とカジュアルな雰囲気で会社を知ってもらえる機会をつくりやすいのは弊社のオフィスの強みですね。面接だけでは伝えきれない社内の雰囲気を、社員がキッチンで料理を作っている姿などを見ていただくことで感じてもらうこともできます」
という話もありました。
他にも、エンジニアの方からは、
「エンジニアは1人で作業をしたり、エンジニア同士で固まることも業務上多いので、キッチンやフリースペースなどでいろんな職種の人と交流できるのがうれしい。また、気分転換できる場所が多く、好きな場所で仕事ができるのが良いです」
といった声もあがっていました。
みなさん共通してお話されていたのは「コミュニケーション」について。チームメンバーとのコミュニケーションはもちろんですが、職種・役職問わずいろいろな部署の方と円滑にコミュニケーションできるようになったことを喜んでいました。こういったところに、会社本来の姿が見えると思うので、クックパッドさんは本当にコミュニケーションを大切にされているんだなというのが伝わってきた時間でした。
と、お話を聞いている間にみなさんのお昼休憩が終わりそうになっていたので片付けをして解散。みんなで集まって食べるとなると、お昼休憩を延長したりするものかと思っていましたが、特別なイベントでない限り、1時間のお昼休憩の間に、作って食べて片付けるそうです。こういったテキパキした作業や役割分担も、仕事に生きてそうですよね!
そして、最後に案内してもらったのが業務スペース。 業務スペースの真ん中には、お菓子やナッツ、ドライフルーツなどがたっぷり置いてありました。
ガラス瓶に入ったお菓子たち。
毎日15時に補充されるそうで、小腹が空いたら社員さんが立ち寄るそう。
オフィスの真ん中に設置することで、お菓子を取りながらの交流も生まれているとのこと。
また、予約をしないでも使えるミーティングスペースもオフィスの随所に用意されており、人が集まりやすい導線が作られていました。
次に案内いただいたのがフリースペース。
靴を脱いで景色を見ながらリラックスして仕事ができる場所になっています。
ここで仕事をしているエンジニアさんも多いそうです。
実際に座ってみましたが、12階の眺めの良い景色と座り心地の良いソファはリラックス効果抜群でした。
そして、業務スペースの目玉がこちらの「Library」。
広々とした開放的なスペースで、社員さんであれば、誰でも好きなときに利用できるフリースペース兼図書室。
ふかふかな絨毯には、靴を脱いであがります。
食や仕事に関係する書籍がたくさん置いてありました。
気分転換に階段に座って作業をしたり、
窓際で景色を見ながら作業をしたり、
ソファに埋まってちょっと休憩しても大丈夫!
靴を脱いで開放的な空間でリラックスしてるとアイデア出しにも効果がありそうです。
業務スペースの中に、一息つける場所が用意されているのはうらやましいですよね。
以上がクックパッドさんのオフィス紹介となります。
クックパッドさんのオフィス、いかがでしたでしょうか? オフィスにキッチンがあることで、どこかに食べに行くのではなく、一緒に作る・作ったものを一緒に食べるという一連の行為をするきっかけになり、お互いのことを知ったり、役割分担を通してその後の連携につながっていくことを実感しました。また、食やフリースペース、オフィスの配置などの隅々にコンセプトの「コミュニケーション」を感じられるだけでなく、企業文化としても浸透していて「オフィスコンセプトってこうあるべき」という一つの理想形が見られたと思いました!
クックパッドさん、ありがとうございました。
(砂流恵介)