2014年に起こったソーシャルメディアのトレンド Top 10

2015年を迎えるにあたって、2014年に米国で起こったソーシャルメディアの代表的なトレンドを再確認してみませんか?その多くは実際に日本でも起こり、またこれから起こるであろうものかもしれません。 — SEO Japan

マーケッターなら、ソーシャルメディアを無視することは出来ない。

Mad Men(広告業界をテーマに掲げたアメリカの人気ドラマ)の理論に従い、ターゲットのオーディエンスがいるネットワークに姿を現す必要がある。

eMarketerによると、アメリカの成人は1日に1時間以上ソーシャルメディアのコンテンツの吸収に時間を割いている。

Time Spent with Social Media per Day - eMarketer


2014年版 ソーシャルメディアに起こったトレンド Top 10

今回の投稿では、2014年のソーシャルメディアにおける10点の重要なトレンド、および、ソーシャルメディアプラットフォームの利用を改善するための実用的な戦略を紹介していく(ついでに、ソーシャルメディアで失敗するパターンも確認しておこう)。

Top 10 social media highlights of 2014


1. ソーシャルメディアが成果をもたらすことが出来る点を重役がいまだに納得していない。

これは会社にとって事業を左右する問題だが、直接的な成果を確認しない状態で、ソーシャルメディアのアクティビティに資金を投じている企業は多い。

ソーシャルメディアでの交流が、購入ファンネルの中間地点の領域にインパクトを与えることが、成果を確認しにくい要因の一つに挙げられる。

Convertro_SocialMedia_report 2014-2


マーケティングとの関わり合い:

マーケッターは、ソーシャルメディアのアクティビティを計測することが出来る環境を作り出す必要がある。Inboundマーケティングリサーチ 2014年版でHubspotが指摘しているように、ROIを計測する試みを行うだけで、成果が改善される。

Measure COntent Marketing ROI-Hubspot state of inbound 2014


実用的なソーシャルメディア戦略:

  • コールトゥアクションを盛り込む明示および暗示によるコールトゥアクションを利用しよう。少なくとも、ソーシャルメディアで幅広くコンテンツをシェアしてもらえるように促すべきだ。
  • ソーシャルメディアに投稿するコンテンツのブランディングを改善する。 全ての領域においてブランディングを実施する必要がある。ターゲットのオーディエンスには、ロゴがない状態であっても、自分の会社のコンテンツである点を理解してもらわなければならない。

2. 企業はソーシャルメディアの利用を拡大し、マーケティングの枠組みを超えて参加している。

全従業員の力を活用し、ソーシャルメディアの接触範囲を最大限まで拡大しよう。数名の主要な従業員のみに依存するべきではない。

マーケティングとの関わり合い:

ソーシャルメディアへの参加を、ソーシャルメディア部門やマーケティング部門の数名の従業員に限定するべきではない。また、ソーシャルメディアに詳しい大学生を雇えば済むような話でもない。会社のイメージとブランドが左右されるためだ。

実用的なソーシャルメディア戦略:

  • ソーシャルメディアガイドラインを見直す。 従業員による会社に関する発言の内容を定めよう。簡潔なルールを決めるべきだ。例えば、世界的な製薬会社のRocheは従業員向けに14点のソーシャルメディアガイドラインを策定している。
  • ソーシャルメディアガイドラインを全従業員に配信する。 全ての従業員が会社のハンドブックを読んでいるわけではない。少なくとも1年に1度はコピーを提供すると良いだろう。
  • 従業員を教育し、ソーシャルメディアに参加させ、目標達成に貢献させる。 ソーシャルメディアでコンテンツを広め、範囲を拡大するために必要なツールと助けを従業員に与えるべきだ(ちなみに、弊社はトレーニングをサービスとして提供しているので検討してもらいたい)。

3. ウェブサイトへのトラフィックをもたらす手段として、ソーシャルメディアのシェアが検索を上回る。

2014年、ソーシャルメディアのシェアはトラフィックの源としての重要度を増し、マーケットシェアを検索から奪っていた。


Maximize social sharing - Shareaholic chart


マーケティングとの関わり合い:

成果を最大限に高めるため、コンテンツの配信を補う総合的なソーシャルシェア計画を用意するべきだ。

と言っても、SEOの取り組みは継続する必要がある。得られるトラフィックは少なくなるが、今後もトラフィックをもたらしてくれるためだ。

実用的なソーシャルメディア戦略:

  • ソーシャルメディアでのシェアを考慮して全てのコンテンツを最適化する。 全てのコンテンツが最大限のチャンスを得られるように工夫する(ソーシャルシェアに関する見解とコツをこの記事で確認しておこう)。
  • ソーシャルメディアネットワークごとにソーシャルメディアのコンテンツを調整する。 こうすると、各ネットワークで大勢のオーディエンスに接触することが可能になる。
  • 全てのコンテンツでソーシャルシェアが可能な状態にする。 「このページを印刷する」や「この記事をEメールで送信する」等の若干見過ごされがちなオプションも活用してもらいたい。

4. Facebookによる動画の配信がYouTubeを上回った。

動画視聴のカウントに対するFacebookの基準は、YouTubeと比べると大雑把だが、このトレンドは、とりわけYouTubeがリードしていた広告の機会、および、販売の力において注目する価値が大いにある。また、YouTubeがGoogleに次いで2番目に規模の大きい検索エンジンである事実を見逃さないでもらいたい。


Facebook video vs YouTube Video 2014


マーケティングとの関わり合い:

動画は視覚的なコンテンツとして2015年のソーシャルメディア計画およびコンテンツマーケティング計画において欠かせないアイテムだと言える(ついでに動画コンテンツクリエイターになる10のコツを確認しておこう)。

実用的なソーシャルメディア戦略:

  • 動画を2015年の編集カレンダーに盛り込む。 ジェイ・ベール(著名なコンサルタント)のような定期的な動画番組、あるいは、製品を使い方を説明する動画を試してみよう。
  • Instagramの動画やVine等の短時間の動画の力を試す。 大勢のミレニアム世代をオーディエンスに抱えている場合、特に重要だ。

5. ソーシャルメディアのコンテンツファンネルを埋めるために写真が用いられる。

昨年、写真(およびその他の視覚的なコンテンツ)はソーシャルメディアで注目を勝ち取っていた。その中でも特に目立ったのはInstagramだ。

マーケティングとの関わり合い:

オーディエンスが別の被写体を撮影している際、ブランドはどのように映っているのか考えてみよう。つまり、他の人の写真の背景に製品が紛れ込んでいる場合、どのように見えているのかチェックしておくと良い。

実用的なソーシャルメディア戦略:

  • 従業員と顧客に製品を撮影するよう促す。 店舗で写真を撮影する領域を設ける、あるいは、自社サイトで顧客に写真をシェアしてもらう手が考えられる。
  • 適切な場合、ハッシュタグを用いたキャンペーンを実施する。 店舗や見本市で実行すると面白いかもしれない。

6. LinkedIn パブリッシングがプラットフォームを公開する。

LinkedInは、企業および様々な業界のエキスパートに対して、使い勝手が良いコンテンツプラットフォームを提供している(LinkedIn パブリッシングの使い方に関してはこの記事を参考にしてもらいたい)。

(SlideShare(毎月6000万名のエキスパートがアクセスする便利な視覚コンテンツプラットフォーム)をLinkedInが所有している点を覚えておこう。昨年、SlideShareのブログによると、このサイトは44億ビュー & 420万アップロードを達成したようだ)。

マーケティングとの関わり合い:

マーケッター、および、企業はLinkedInに姿を現し、参加する必要がある。マサチューセッツダートマス大学の調査によると、Inc.トップ 500の企業は数あるソーシャルメディアの中でLinkedInのパワーをとりわけ活用している傾向が見られる。

実用的なソーシャルメディア戦略:

  • プラットフォームを限定した編集カレンダーを作り、LinkedIn パブリッシングを活用する。 気が向いた時だけ投稿するのではなく、編集カレンダーに盛り込んでおくべきだ。
  • LinkedInで従業員にスポットライトを当てる。 優秀な人材の流出を危惧するのではなく、このビジネスメインのプラットフォームで会社の素晴らしさをアピールしよう。
  • 従業員が前に進むことが出来るように支援する。 従業員を支援すると、転職されてしまうと憂慮する方もいるかもしれないが、現実には仕事に反映される。

7. 引き続きPinterestがセールスを呼び込む。

Pinterestはカウチコマースの筆頭格だ。スタイル、装飾、料理において助けが必要な時、消費者はPinterestを頼りにする。

マーケティングとの関わり合い:

Pinterestはその他のソーシャルメディアプラットフォームよりも多くの金銭的な価値をもたらすことが調査によって判明している。

また、Pinterestで自社のコンテンツをキュレートする取り組みはトラフィックをサイトにもたらす効果もある。昨年の夏、BuzzFeedがしきりにケーススタディで取り上げられていた。

実用的なソーシャルメディア戦略:

  • 主要なコンテンツの領域でボードを作成する。 Pinterestで画像やチャートを投稿し、コンテンツへの新たな経路を読者候補に与えよう。
  • Pinterestで価格設定のパワーを活用する。 メーリングリストを購読していない顧客にも価格の変更を知ってもらうことが可能だ。
  • 販売期間が終わった製品やスタイルのページを残しておく。Pinterestのトラフィックを現行の製品に導く効果が見込める。

8. アルゴリズムに変更が加えられてもFacebookは今後も必要。

ビジネスの種類に関わらず、Facebookは今もソーシャルメディアにおいて最も重要なサイトである。分かりきっていることだが、繰り返す価値はある。

マーケティングとの関わり合い:

Facebookの自然(無料)の接触範囲は今後も狭まっていく。その結果、広告によるサポートが必要になる。

実用的なソーシャルメディア戦略:

  • Facebookで存在をアピールする。 Facebookの広範な接触範囲を軽視するべきではない。
  • コンテンツとエンゲージメントをユーザーのニーズに合わせる。ただし、Facebookの投稿の寿命が短い点を理解しておこう。
  • ターゲットを絞ったFacebook広告をテストする。 投稿をパワーアップさせるだけでなく、カスタムオーディエンスを活用しよう。

9. Google+の効果は控え目。

Google+の強みはGoogleファミリーの一員である点だ。

マーケティングとの関わり合い:

この利用されることが少ないソーシャルネットワークの効果を強化する方法を学ぼう。

実用的なソーシャルメディア戦略:

  • 会社に人間味を与える。 Google ハングアウトを利用すると良い。

10. Twitterはリードとセールスの増加に貢献するものの、自動的にソーシャルシェアをするだけでは不十分。

マーケティングとの関わり合い:

ソーシャルネットワーク全般に言えることだが、成果を出すためには、Twitterでも狙いを絞ったソーシャルメディア戦略が必要となる(Twitterのアクティビティを成功に導く27点のアドバイスを参考にしよう)。

実用的なソーシャルメディア戦略:

  • Twitterのプロフィールを強化して、注目を集める。 効果的な写真を使い、適切なサイトに向かうリンクを張る。
  • 写真を盛り込む。 Twitterによると写真を使うとRTが35%増加するようだ(その他のRTを増やすアドバイスをこの記事で16点紹介しているので参考にしよう)。

 

結論: ソーシャルメディアプラットフォームは今後も進化を続け、マーケッターと企業に新たな機会をもたらす。

2015年以降は、各種のネットワークを組み合わせ、各ネットワークの性質とオーディエンスを考慮してコンテンツと交流を調整していく必要がありそうだ。

2014年のソーシャルメディアのトレンドの中で、とりわけ重要だったトレンドは何だろうか?


この記事は、Heidi Cohenに掲載された「Top 10 Social Media Highlights of 2014 (Charts)」を翻訳した内容です。

LinkedInは動画回り以外は現状の日本でもかなり共有できる内容だったのではと思います。SEO Japan的にはソーシャルが検索以上の集客効果を及ぼす点は無視できないですけどね。実際、特にサイトを立ち上げた段階&1~2年かけてコンテンツを蓄積し、サイトのオーソリティを十分に構築するまでは、特に情報発信系のサイトであれば、ソーシャル経由のトラフィックが検索経由のトラフィックを上回ることは普通にあると思います。逆にいえば、新しいサイトを始めた人が最初の集客トレンドから「SEOは終わった。ソーシャルだけでいい!」と振り切ってしまうこと危険性もありそうで怖いですが、そこにSEOのノウハウをプラスすることで集客を最大化できる可能性も是非忘れないでいただきたいです。 — SEO Japan

知っていると得するソーシャルメディア関連調査データ

コンテンツマーケティング時代に検索エンジンと並んで、いや時にはそれ以上に重要なのがソーシャルメディアの存在。私も自社運営サイトで日々コンテンツマーケティングを実践していますが、時には検索エンジン以上の集客をもたらしてくれることも多い、貴重なチャンネルとなっています。今回は、ソーシャルメディアに関する様々な調査データから、ちょっと気になる内容とそれに対する対策をまとめた記事を。英語圏のデータですが、日本でも参考になる点が多そうです。 — SEO Japan


12 Mind-Blowing Social Media Metrics Facts
重要な事業目標の達成において、ソーシャルメディアのパフォーマンスを計測する取り組みは、マーケティングの効果を証明する上で欠かせない。この取り組みを行わない状態では、予算と人材を増やしてもらうことも、そして、(敢えて言っておくが)自分自身の仕事を守ることも難しくなる。

ソーシャルメディアのエンゲージメント(シェアやコメント等、参加を介した交流)と成果をもたらす取り組みの間には「ズレ」が存在する。このズレを理解するため、まずは次の3点の指標について考えてもらいたい:

  1. eMarketerによる推測では、ビジネスの89%は2015年中にマーケティング目的でソーシャルメディアを利用するようだ。ビジネスによるソーシャルビジネスの利用は定着しており、会社の事業計画に組み込まれていることが多い。ただし、ソーシャルメディアが目標達成にどのように貢献しているかを企業が正確に計測している、と早とちりしないでもらいたい。

    US Firms Using Social Media For Marketing-eMarketer-2014-1


  2. Hootsuiteが実施したSocial Business Benchmark調査によると、回答者の88%は競争に参加する上でソーシャルメディアを重要視しているようだ。要するに、たとえ収益にどのような影響を与えているかどうか分からなくても、少なくとも、競合者に置いてきぼりを食らわないために、ソーシャルメディアを利用する必要があると考えている。
  3. Useful Social Mediaが実施したThe State of Social Media 2014調査を参考にする限り、ソーシャルメディアの力を理解している経営陣は50%しかいない。

    Social media metrics facts-chart


    同様に、Social Business Benchmark調査の結果では、回答者の43%が重役の支持を得るのが難しいと指摘していた。: 予算と人材を得るには、経営陣のサポートが必要になる点を肝に銘じておこう。

12点の刺激的なソーシャルメディアの指標が教えてくれる真実(チャート付き)

それでは、どのようにしてソーシャルメディアでの取り組みの成果を計測すればよいのだろうか?

以下に、刺激的なソーシャルメディアの真実を12点挙げていく。

12 Mind-Blowing Social Media Metrics Facts


  • The State of Social Media 2014調査によると、重役の34%はソーシャルメディアを適切に計測していると確信している。

    Social Media Metrics Facts


たった34%である!!!つまり、経営陣の66%はソーシャルメディアを正しく測定しているかどうか自信がないことになる。この傾向はSocial Business Benchmark調査の結果とも一致しており、ソーシャルメディアで得たデータを有益な情報に変えることが出来ると答えた参加者は39%のみであった。

なぜこのような現象が起きるのだろうか?

1. 簡単に計測可能なアイテムを評価する。

当然だ。当初、ソーシャルメディアは、マーケッターが片手間に行い、後にデータを確認する程度の取り組みであった。

The State of Social Media 2014調査は、計測の対象として人気が高い次の3つのアイテムを挙げている:

  • 48.7%はアクティビティ、もしくは、エンゲージメント(シェア/コメント等の参加を介した交流)を計測している。
  • 47.3%はウェブトラフィックを計測している。
  • 47.0%はフォロワーの人数、または、いいね!の数を計測している。



social media metrics facts - chart


この3つのデータでは、ソーシャルメディアマーケティングが接触をもたらしていることぐらいしか分からず、十分とは言い難い。

Social Media Explorerのジェイソン・フォールズはこの問題に関して「ファンの獲得イコール、ソーシャルネットワークでユーザーの注目を集めて、メッセージを受信してもらう行為、そして、顧客の獲得イコール、説得して製品を購入してもらう行為 」と巧みに表現している。

実用的なソーシャルメディアのアドバイス:

次の方法を用いて、トラフィックをリード、または、セールスにコンバートする力を改善すると良いだろう。

  • ソーシャルメディア用のコールトゥアクションを盛り込み、リアクションを促す。顧客候補をEメールのニュースレター、または、購入プロセス内の暫定的な段階に加わってもらう手を検討しよう。
  • 専用のランディングページを使って、セールスに関連するアクションを促す。ブランドらしさと手掛かりを維持し、ソーシャルメディアのフォロワーがページに留まり、行動を起こしやすい環境を作るべきだ。
  • セールスシステム上で計測可能な独自のトラッキングコードを埋め込む。コードを使わずに、セールスの発端を計測することに苦労する企業は多い。

2. ブランディングを計測する。

従来型のメディアであっても、ブランディングのインパクトの計測に手こずっている。そのため、ソーシャルメディアでブランディングの影響を計測することに成功しているマーケッターが5人に1人しかいなくても不思議ではない(The State of Social Media 2014)。

  • 18.1%は感情を計測している。感情はブランディングに対する功績を認める目安としては弱い。

ソーシャルメディアでは、名前とロゴを掲載するだけではブランディングとは言えない。画像、写真、あるいは、提示の仕方にハッキリと「らしさ」を反映させ、宣伝することなく、ターゲットのオーディエンスに印象を残す必要がある。

実用的なソーシャルメディアのアドバイス:

3. ソーシャルメディアで評判をチェックする。

Social Business Benchmark調査によると、会社に関する言及をチェックするタスクはとても重要のようだ。具体的に言うと:

  • 調査の参加者の81%はソーシャルメディアを使って、会社の評判を把握している。
  • 79%はソーシャルメディアを使って、外部のコミュニケーションをチェックしている。

会社、ブランド、重役の潜在的な問題をチェックし、迅速且つ適切に対応することが、ソーシャルメディアをモニタリングする理由である。運が良ければ、何もチェックしなくても済むかもしれない。

実用的なソーシャルメディアのアドバイス:

  • ソーシャルメディアポリシーを策定する。ただし、策定したらそれで終わりではなく、従業員が会社を代表する場面において、ポリシーにどのように対処すればよいのか理解してもらう必要がある。
  • 問題に対応するソーシャルメディア危機管理計画を立てておく。準備をしておこう。危機に見舞われた際に、社内の重要な人員にいつでも連絡が取れる体制を整えておくべきだ。

4. リードとセールスを計測する。

The State of Social Media 2014によると、セールスを計測しているマーケッターは25%に満たないようだ。

  • 23.3%はリードを計測している。
  • 19.5%はセールスを計測している。

この2つのアイテムは会社の収益に直結する。是非、計測の対象に加えてもらいたい。

ただし、簡単に計測することが出来るわけではない。これはマーケッターのせいではない。ただし、予算と人材を割り当ててもらいたいなら、もっとまともな理由が必要になる。

その理由を説明する

AOLの調査によると、プラットフォームによっては、ソーシャルメディアを顧客が最初に利用するケース、最後に利用するケース、または、ソーシャルメディアのみが利用されるケースが、全体の8%から46%を占める。つまり、ソーシャルメディアは購入ファンネルの中間に大きな影響を与えるが、この層のインパクトを計測するのは難しい。

Convertro_SocialMedia_report 2014-2


実用的なソーシャルメディアのアドバイス:

ソーシャルメディアを使って、リードとセールスを増やす能力を改善することは可能だ。幾つか検討してもらいたい案を紹介していく。

  • セールスに対応する会社のブログを立ち上げる。顧客の問いに答え、製品の使い方および作り方を伝えるタスクに力を入れよう。必要に応じて、製品ページにリンクを張ると良い。
  • LinkedInを使って顧客候補と関係を構築する。従業員、とりわけセールスチームにはLinkedInを定期的に活用させるべきだ。仕入れ業者と販売業者の関係を通じて、B2Cのビジネスを後押しすることも可能だが、特にB2Bのビジネスにとって有効な手立てだと言える(LinkedInを利用する有益な戦略を知りたい方はここをクリックしよう)。
  • プレゼン、Eブック、PDFをSlideShareに投稿する ? SlideShareはB2Bにとって質の高いセールスの宝庫である。アイデアが欲しいなら、リー・オッデンが提唱するEブックのエピックコンテンツキュレーション戦略を参考にすると良いだろう。
  • Pinterestでの存在を確立する。B2Cのマーケッターなら代わりにPinterestを使って消費者と交流を行うことが出来る(この記事で紹介したPinterestのヒントを)参照にしよう)。

The State of Social Media 2014 調査参加者の50%は2014年にソーシャルメディアのROIを計測することが出来たと答えた。2013年と比べて6%上がっている。これはExtoleが実施した調査の結果(マーケッターの52%がソーシャルメディアのROIの計測を難しいと感じていることが明らかになった)とも一致している。

Social Media Metrics Facts-Chart


当然だ。MBAの講義で教わることだが、ROIを割り出すには、セールスを計測しなければならないからだ。

5. コストと返品を減らす。

ソーシャルメディアにはセールスを確保し、返品を減らす効果がある。

  • Social Business Benchmark調査では、回答者の73%がソーシャルメディアで顧客のクレームを解消し、疑問に答える力を重視していることが判明している。これは顧客候補を顧客に変える効果、そして、顧客の返品を防ぐ効果を持つ。

実用的なソーシャルメディアのアドバイス:

  • 全てのソーシャルメディア、および、オウンドメディアでソーシャルメディアによるカスタマーサービスを宣伝する。問題を解決することが可能な場所を知ってもらおう。
  • コメント、レビュー、そして、問題の具体的な数をカウントし、適切に処理されていることを裏付ける。

今回紹介したソーシャルメディアの指標が明らかにする真実によって、ソーシャルメディアのアクティビティをウェブサイト、電話による問い合わせ、そして、店舗でのリード生成および販売プロセスとうまく結びつける重要性が証明されたと言えるだろう。

その上で、ビジネスのセールスとコストを分析するシステムが、ソーシャルメディアの追跡コードを読むことが出来るかどうかが鍵を握る。

その他に重要だと思うソーシャルメディアの指標があるなら、その指標を、そう思う理由と併せて教えてもらいたい。

ついでに、この記事「ソーシャルメディアから収益を得るための5つの取り組み」も役に立つので目を通しておくと良いだろう。


この記事は、Heidi Cohenに掲載された「12 Mind-Blowing Social Media Metrics Facts (Charts)」を翻訳した内容です。

SEOサービスに携わる者として、ついつい集客という観点からソーシャルメディアを見てしまいがちですが、それ以外にも、検索マーケティング以上にビジネスに活用できる点が多そうですね。私も今年は一歩上のソーシャルメディア活用を目指して取り組んでいきたいと思います。 — SEO Japan